群馬県において不動産の取引を行う場合ですが、賃貸/売買の2つがあり、売買はさらに業務用途/住居用途の2つに分けられます。多くの人にとって重要なのは住居の購入ですが、いずれのケースでも不動産業者に依頼します。不動産業者により、売買をダイレクトに行っている企業と、仲介を中心に行っている企業とがあります。また、大手から中小まで企業の規模に違いがあります。大手のほうが優れていると考えがちですが、物件情報は業界で共有されており、また、小規模業者の方が群馬県に密着しフットワークが軽いということも考えられます。
業界団体の群馬県宅地建物取引業協会、全日本不動産協会群馬県本部に問い合わせて、ふさわしい業者を紹介してもらうことも可能です。
高崎市は群馬県最大の人口を抱える大きな都市で、交通や都市インフラに優れ、北関東有数の産業都市であり、不動産価格も県内でトップクラスです。しかし近年の企業の誘致では、近隣の栃木県や埼玉県、あるいは群馬県内の市町村と競合するなかで、苦戦を強いられてきました。その理由のひとつが、群馬県最大の都市ならではのウィークポイントで、地価が高いということです。広大な敷地面積を欲する大企業・中堅企業にとって、1平米当たりの土地価格の差は、1万平米を超えると億単位の差となってきて、高崎市進出の際のネックになってしまうのです。そこで高崎市では、独自の奨励金制度を施行しました。同市へ進出する企業の土地取得費用のうち、30%を限度額無しで還元するというものです。限度枠を設けない奨励金制度はインパクトが大きく、早速進出を検討する企業もあり、企業誘致に向けて大きな前進を果たしました。
経験なしで不動産の取引を行おうとすると不明点が多く、どの業者を選べばいいか分からないということもあるでしょう。そうしたとき、不動産業界の業界団体が有用です。日本には全日本不動産協会(全日)、全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)の2つの団体があり、各都道府県に支部があり、群馬県の不動産業者は全日本不動産協会群馬県本部、または群馬県宅地建物取引業協会に加入しています。これらの団体は、無料相談会を開催したり、消費者のニーズに応じた不動産店を紹介してくれたりします。また、これらの団体を母体とする不動産保証協会群馬県本部、全国宅地建物取引業保証協会群馬本部があります。こちらは消費者の利益の保護をめざす団体で、不動産取引に関する苦情を消費者から受け付けて解決を図るほか、手付金等保管制度を設けて状況により消費者が手付金を取りもどすことを可能にします。